『アングスト/不安』がリバイバル上映。実際に観てきた感想を語ります

雨が止みませんね。就活日記は箸休めさせていただきます。

友人と新宿でとある映画を観てきました。作品名は「アングスト/不安」、ジャンルはホラー、製作されたのはオーストリア、実際の事件を元に描いた作品だそうです。そして、上映されてからすぐに反社会的内容だとして公開中止になり、今年日本でのリバイバル上映が決定、一昨日それを観てきました。あらすじを絡めて、その感想を綴りたいと思います。

「アングスト/不安」とは...

元の題名は「鮮血と絶叫のメロディー/引き裂かれた夜」という題名だったらしく、冒頭でも紹介した通り、1983年にオーストリアで作られた映画です。下の映像が今回放映された「アングスト/不安」の予告編です。また、公式サイトのホームページもリンクで貼り付けておくので興味がある方は覗いてみてください。


映画『アングスト/不安』予告編

 

angst2020.com

 

さて、本編のお話の方ですが、主人公は完全な狂人です。何度も殺人を繰り返し行っており、人生の半分を刑務所の中で過ごしている。その殺人には動機がない。彼は「人を殺すことに関して快感を感じる」と劇中のプロローグでは紹介されている。その歪んだ心は少年時代の親族からの暴行が原因であり、その結果、彼には人を殺すことで快感を得るという歪んだ人格が生まれ、狂気の殺人鬼としていくつもの殺人を犯す。その殺人事件のひとつがこの映画の主な内容である。

上映はシネマート新宿ほか

上映していた場所は新宿三丁目にあるシネマート新宿。そこしか上映していないと思われる。それと、時期が時期だけに映画館は空いているのかなと思っていたけれど、割と観に来ている人が多くてびっくりした。もちろん、感染症対策のために座席が一席分空いていたため通常より人は少なかったけど。

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映画を観た人にしか分からないですが、映画で出てきたシーンを再現していました。

ちなみに、主は事前情報を頭の中に入れていたので、この現場を見ただけでどこのシーンなのか分かっちゃいました。また、予備知識として頭の片隅に入れていたのは「犯罪行為がお粗末」、「カメラワークが不気味」、「犬が可愛い」、「無性にソーセージが食べたくなる」などでした。どれも映画を観終わった後には共感できましたね。

実際に観てみた後の感想(ネタバレ無しver)

この項目ではあまり物語の内容には触れません。まだ公開中の映画ですので、自分が思った映画に対する感想を書こうと思います。

まず、最初に印象に残ったのは感想サイトでも書かれている通り、カメラワークの不気味さですね。通常の映画と違って角度がやや下から撮影されており、演者さんとの距離も近かったです。また、映像自体がわざと手振れを起こしているように思えました。

また、バックで流れている音楽も緊迫するシーンで流すにはちょっと合っていないような奇妙な違和感を感じました。ネタバレ無しだとこれくらいでしょうか。安心して欲しいのは描写はそこまでエグイものではなかったです。ですが、これは個人の問題です。一を十と捉える方もいますし、十を一と捉える方もいます。自分はグロい描写に対してあまり抵抗がないですし、そういう映画やアニメを色々と観ています。少し特殊な方なのかもしれません。

実際に観てみた後の感想(ネタバレ有りver)

こっちは本編の内容に突っ込むので見るからには自己責任でお願いします。

まず、映画を観て違和感を感じたのは、主人公が行った殺人のお粗末さです。主人公は「何回も妄想してきた、今度は頭の中には完璧な犯行が浮かんでいる」みたいなことを作中で豪語しています。ですが、実際は行き当たりばったりの殺人です。偶然乗り込んだタクシー運転手の首を靴ひもで絞めようとするが失敗、その後に偶然辿り着いた家に侵入するまではいいんですが、周囲を見渡して最大限に警戒していた割にはガラスを平気でぶち破って家に上がり込みます。あの場面で周囲に音バレてないのかちょっと気になりました。しかし、それを含めた上での異常なのかもしれないですね。自分の企てた計画がまるで完璧なように思えてしまう。そして、最後のシーンは解釈するのが難しそうですが、自分は「他人に対して殺した死体を見せることで快感を得るために行った行為なのではないか?」と考えました。

これが実際に起こった事件を元にしていると考えると背筋が凍りますね。フィクションではないからこそのリアリティがあり、犯行の稚拙さも物語のように作られたものではないからこその違和感なのかもしれません。