第一局:コロナ世代の就職活動を終えて...

 さて、このブログは自身の就活が終わったら、何かしらの形で書き残しておこうと思った日記のようなものである。手始めに、僕が去年から今年にかけて行ってきた就活の一部始終を忘れてしまう前にここに記しておこうと思う。

 

 ——就活は精神的に来る

 

誰かがそう言っているのを一度は耳にしたことがあると思う。実際に、僕も就活に対する不透明感から自分もそうなってしまうのではないか、という恐怖があった。だが、結論から言ってしまえば、就活そのものは精神的には来なかった。面接で面接官に圧迫された、という生々しい体験談がSNSで流れてくるたびに自分も同じようなことが起こるんじゃないかと毎晩毎晩怯えていたものだが…、意外にも面接官は鬼のような形相で迫ってくるわけでもなく至ってどこにでもいるような普通のおじさんだったし、恫喝するような圧迫面接もなかった。

 

 ——さて、本題に入っていこうと思う、

 

本格的に企業調べを始めたのは十二月頃、一社だけ冬休みにインターンに参加した。多分、周りよりもかなり遅かったと思う。でも、僕の場合はこの時期の準備の遅い早いはあまり後の選考には影響しなかった。

 

就活は情報戦であり、インターンでは他の就活生がどのような業界を目指し何を基準に会社選びをしているのかを探ることにしていた。だから、時には同席している人事の会話を上手いこと利用し、周りから情報を引き出すようなこともしていた。その中でも特徴的だったのは「業界を絞らずに会社の社風や企業理念で就活を進めている」という眼鏡をかけたとある男子の言葉だった。業界を絞らずに就職活動を続けるというのは、一見すると目的もなく広大な大海原を航海するようなイメージのように思えるのだが...、視野を広く持つことのできるひとつの方法だと僕は考えている。就活に正解はない。人によって色々な方法があると思う。一つの業種にこだわり固執するものもいれば、視野を広く持ち企業そのものを見る人物もいる。どちらかといえば、僕は後者の意見を選んでいくことにした。本来の第一志望であった情報通信業界を目指してながらも、エンタメ業界だったり、金融業界だったり、あらゆる企業を見て判断し、エントリーする企業をとりあえずピックアップはしていた。

 

まあ、ここまでは順調というか...、自分の中で思い描いてきた就活シナリオを実践していたわけだが、春休みに入りエントリー解禁までの間に歯車が狂った。タイトルからお察し頂けると思うが、コロナウイルスが日本に上陸し、学校の就職ガイダンスは全て中止になり、マイナビリクナビの合同説明会も全てが中止になった。もちろん、この騒ぎは一時的なものではなく後々選考にも多大な影響を与えることになった。また、説明会が中止になれば興味のあった企業がどんな仕事をしていて、どんな社員が活躍しているのか具体的な構想が浮かばない。ネットにも情報は転がっているが、信憑性が不十分なのとやはり現場の人間が説明会という場を用意し、実際に社員と会って行なっている業務を説明したり、質問した方が分かりやすいし、現場の意見だからこそ信憑性がある。

 

説明会中止の件は、後のエントリーシート(ES)の作成にも影響してくることになる。エントリーシートには将来自分がどのような職につき、どのように活躍をしているか、自分で将来を想像して書かせる企業が数多く存在する。そもそも、その企業には「どのような仕事があるのか?」と具体的な説明もなされていない現状でそんなことが想像だけで書けるわけがないだろとツッコミを入れたくなった(結局、説明会のオンラインで解決した)…、次の局では解禁後のエントリーシートとの格闘劇と就活オンライン化の感想を書いていこうと思う。